最先端の働き方事情
コラム
» 2016年12月01日 07時34分 公開

全社員参加型(前編):大和証券に学ぶ、タレマネ最前線 (5/5)

[櫻井功,ITmedia]
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タレントマネジメントシステムによる個の見える化と適所適材

 社員一人ひとりの学習履歴は、人材情報のデータベース上で管理されている。

 「以前は人事担当者ごとの情報に依存し、他の人は把握できていない状況でした。しかし、当社には約9000人の社員がいて、全員を把握するには限界がある。システムの導入によってすべての情報が『見える化』され、個人データを見ながら一人ひとりの社員を把握し、どういう仕事に適性があるのかについて、組織として考えられるようになった」(板屋人事部長)

 2008年に導入された同システムには、社員個々の過去から現在までの人事評価、自己申告書の内容や人事異動の履歴、また多面評価結果や保有している資格、受講した研修などの情報が蓄積されており、今では人事異動にも積極的に活用されている。


 以上、大和証券グループ本社の先進的な事例を手掛かりに、「全社員型タレントマネジメント」の実現に不可欠な「個人のキャリア自立」を形成・促進するためのヒントを探ってきた。そのポイントをまとめると以下のとおりである。

大和証券グループ本社に学ぶ「個人のキャリア自立」を形成・促進する3つのポイント

(1)全社員に対して、多様な学習機会を提供する

(2)個人の学習成果を評価報酬制度と連動させることで、主体的かつ継続的にキャリア形成する仕組みをつくる

(3)そうした仕組みを全社員に対して積極的に情報開示することで、「全社員」のキャリア自立を促す

 後編では、「個人のキャリア自立」を前提とし、全社員の活躍を促すための育成および適所適材の先進事例として、サントリーホールディングスの取り組みをご紹介する。

つづく

著者プロフィール:

株式会社パーソル総合研究所 副社長執行役員 兼 リサーチ部部長 機関誌HITO編集長

櫻井 功

 日本の都市銀行(現メガバンク)において、17年間、国内支店、国際金融部門、大企業営業部門、人事部門、米国現地法人等を経験したのち、GE、シスコシステムズ、HSBCの人事リーダーポジションを歴任。直近では大手リテールチェーンの人事担当役員として、人事制度改革並びにそれを通じた風土改革プロジェクトをリードし、IPO実現に寄与。2016年5月より現職。

パーソル総合研究所とは

 アジア・パシフィック地域最大級の総合人材サービス会社であるパーソルグループのシンクタンク・コンサルティングサービスを提供する総合研究機関。戦略的人事の実現に向けて、膨大な人事戦略にまつわるデータを見える化するタレントマネジメントシステムHITO-Talentを提供している。


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