IT専門調査会社のIDC Japanは2月21日、国内携帯電話およびスマートフォン端末の2016年通年(1〜12月)の出荷台数を発表した。移行需要によりスマートフォンの出荷台数は伸びており、首位を維持するAppleのシェアが微増する一方で、スマホと従来型携帯電話の合計出荷台数は下がったことが分かった。
16年の国内スマホ出荷台数は、フィーチャーフォンからの移行が進み、前年比6.3%増の2923万台だった。スマホ移行は16年7月以降一気に進み、7〜9月は703万台(前年同期比18.8%増)、10〜12月は938万台(同10.2%増)と出荷台数を増やした。出荷台数のベンダー別シェアは、Appleが54.8%(2.4ポイント増)で首位を維持した。
一方で、国内携帯電話出荷台数(スマホと従来型携帯電話の合計)は、前年比5.3%減の3260万台だった。従来型携帯電話の落ち込みを、折り畳み型スマートフォンなどのローエンドモデルで補完することができなかった。シェアランキングはApple、ソニー、シャープ、富士通、京セラと続く。MVNOキャリアが推奨するSIMフリー端末は出荷台数上では少数にとどまり、キャリア主導の国内市場では苦戦していることがうかがえるという。
IDC Japanは「日本のスマホ市場は性能面では明らかに成熟期にあるが、従来型携帯電話の置き換えという市場が残されている。これらの層の需要に対応するためのローエンドや折り畳み式スマホのラインアップ拡充の必要性が高まっている」と分析している。
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