IT企業に勤める20代のAさんは、半年かけて独自のアルゴリズムを開発し、分析効率を30%向上させた。十分すぎる成果である。ある日の1on1で、上司はAさんの働きを高く評価し、このように伝えた。
「いつも遅くまで残って頑張ってくれていたね。その『粘り強さ』を評価しているよ」
「粘り強さ」という評価を聞いた瞬間、彼の中で何かが折れた。彼が評価してほしかったのは「深夜まで残ったこと」ではない。「独自のアルゴリズムを組んだこと」だった。
「この上司は、自分の仕事の価値が分かっていない」――そう確信した彼は、直後に転職活動を始めた。
調査会社米Gallupによる世界各国の従業員を対象とした研究によると、上司が部下の強みを生かしている職場では、離職率が大幅に低下するとされている。
特に離職率の高い職場では21%減、離職率の低い職場では51%減という結果が出ている。部下の強みや貢献をきちんと認識することは、離職防止や組織の成果に直結する重要なポイントだ。
例えば、面談時に上司が「最近どうだ?」と部下を気にかけたとする。こうした声かけ自体は良い習慣だ。しかし、部下が話し始めた途端「あ、それなら俺の頃はこうだった」と話をさえぎる。気付けば面談で上司が8割以上話し続けてしまい、最後は「いい対話ができた、期待しているよ」と締めくくられる。
部下には「自分の課題を話す機会を奪われた」という感覚だけが残り、上司は部下が何を考えているのか分からないまま終わってしまう――。こんなシーンは、あなたの職場にもないだろうか?
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