FP技能士センター正会員。中央大学卒業後、フィンテックスタートアップにて金融商品取引業者の設立や事業会社向けサービス構築を手がけたのち、広告DX会社を創業。サム・アルトマン氏創立のWorld財団における日本コミュニティスペシャリストを経て株式会社X Capitalへ参画。
「ハローキティ」の誕生50周年を機に、業績が鮮やかなV字回復を見せたサンリオ。
2025年初頭には株式市場の人気を集め、任天堂などと肩を並べるような「ジャパンIP」の象徴的な存在となった。
しかし、今もなお業績を伸ばしているはずのサンリオ株が、前年の最高値から半値近い水準まで売り込まれている。
「北米市場でのブームが沈静化しているのではないか」といった言説もまことしやかにささやかれているが、決算資料や各地の市場動向を詳細に読み解けば、全く異なる実態が浮き彫りになる。
今回の株価急落は、サンリオ自体に原因があるというよりも、中国ポップマート社のフィギュア「ラブブ」における、バブル崩壊が連鎖反応を引き起こしている可能性が高い。
その根拠として、サンリオと中国のトイメーカーである「ポップマート」の株価動向を比較したい。
驚くべきことに両社の株価はここ半年でほとんど同じ値動きを見せており、直近では、両社ともに半年前の株価からマイナス30%を記録している。そればかりか、株価がピークをつけた2025年8〜9月対比では、それぞれ半値程度まで値下がりしているのだ。
両社の株価がピークをつけた背景には、2024年から2025年にかけて経済力のある大人が玩具を収集する流行があった。その立役者は、紛れもなくポップマートの「ラブブ」だった。ポップマートが開拓した「顔が塩化ビニルで外側がふわふわなドール」というカテゴリはコレクション欲を刺激し、二次流通市場での価格高騰を招いた。
しかし2025年10月以降、大手IP企業の参入や模倣品のまん延、そして過剰供給によりバブルは弾けた。時を同じくして、トランプ関税を端緒とした米中貿易摩擦の激化懸念が、中国に製造拠点を置くポップマートを直撃したのだ。
ここで市場心理の「短絡さ」も見え隠れする。 海外の機関投資家は「アジア発のキャラクターIP」という一つのセクターでサンリオとポップマートを同列に扱い、いわゆる「連想売り」を浴びせたのである。
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