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» 2017年04月18日 06時00分 公開

なぜコロワイドは「かっぱ寿司」を買ってしまったのか新連載・外食戦争の舞台裏(3/4 ページ)

[中村芳平,ITmedia]

おごりと過信による失敗

 13年11月、3期連続赤字に陥ったかっぱ寿司は、回転寿司チェーン「元気寿司」が“救済合併”するような形で業務提携を結んだ。両社の筆頭株主に就いていたコメ卸最大手の神明(神戸市)の藤尾益雄社長がこの提携を推進した。

 だが、コロワイドの蔵人会長は神明が進める経営統合がうまく運ばないのを見て、かっぱ寿司の買収に乗り出した。

 「かっぱ寿司はコロワイドへの身売りが3回目。『安かろう、まずかろう』という悪いイメージが定着していて、買収するメリットよりリスクの方がはるかに大きい案件でした」(関係者)

 それほどひどい案件だったのに、コロワイドはレインズインターナショナルの「牛角」チェーンとのバランスで、回転寿司チェーンのかっぱ寿司を欲しがった。蔵人会長は「コロワイドの総合力を活用すれば、かっぱ寿司は1〜2年で立て直しできる」と踏んでいた。これまでM&A戦略を10数回成功させてきたという自信が、「おごり」と「過信」を生んでいたようだ。コロワイドは14年10月、銀行から借り入れた300億円を投じ、社運をかけてかっぱ寿司を買収したのだ。

 回転寿司業界は「はま寿司」(ゼンショーホールディングス)、「スシロー」「くら寿司」の3強が角逐する修羅場だ。かつて業界トップだったこともあるかっぱ寿司だが、経営不振に陥る中、合理化ばかり進め原材料費を削ったため「安かろう、まずかろう」のイメージを定着させてしまった。

 コロワイドはかっぱ寿司再建のシナリオとして15年に既存の郊外型店舗とは全くコンセプトの異なる、回らない都市型新型店の第1号店「鮨ノ場」青山オーバルビル店(30席、120円〜420円)を開業。表参道、浅草など都心部に出店した。タッチパネルで注文を受けてから職人が握り、2段の高速レーンを使って提供するシステムだ。

 かっぱ寿司再生のけん引車となると見られたが、逆に足を引っ張ることになった。寿司が出て来るまでに時間がかかり過ぎて、評判が悪かったからだ。

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