中村: 近年、ようやく経営トップにIT部門経験者を置く流れが生まれてきましたが、前述したように、日本ではまだその意識が低く、IT部門出身者のCEOは少ないのが現状です。
これまで多くの日本企業では、IT部門の人間はIT部門でしか使えないという認識が当たり前でした。さらに、日本企業には過去の成功体験があるため、これまでのやり方を変える意識が芽生えにくいという背景もあります。
また、ITがバックオフィス的な役割でしかないと思っている人がまだまだ多いのです。そうした文化がDXの取り組みの障壁になっています。ですから、トップの意識を変えるか、あるいはDXの重要性が分かる人に交代させる必要があると言えます。
DXへの意識の低い人材はここ数年で不要になっていきます。当社の調査でも、20年までにDXに対する意識の低い中間管理職の50%が職を失う可能性があるという結果も出ています。
リーダーがDXの抵抗勢力になってはいけません。過去の成功体験に縛られない新しいリーダーの存在が、今求められているのです。
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