パスファインダーズ社長。30年にわたる戦略・業務コンサルティングの経験と実績を基に、新規事業・新市場進出を中心とした戦略策定と、「空回りしない」業務改革を支援。日本ユニシス、アーサー・D・リトル等出身。一橋大学経済学部、テキサス大学オースティン校経営大学院卒。日本BPM協会アドバイザー。
小生の母校である米テキサス大学のMcComb School of Businessが最近発表した2つのグループの研究結果によると、経営陣に女性が含まれる企業はパフォーマンスがよくなることが実証された。
・トップマネジメントチームに女性を含む企業は長期的にみて業績が改善される”というのがDavid Harrison教授と博士課程の学生、Seung-Hwan Jeong氏のコンビの研究の結論である。
米国でも「ガラスの天井」は厳然と存在しており、上場企業では従業員の約半分が女性なのに、中堅以上企業の女性役員の割合は17.9%、2013〜14年にかけて大企業のCEOに指名された女性はわずか3.2%のみだ。
こう書くと「なんだ、米国だって大したことないんだ」と思うのは早計で、日本の上場企業の女性役員割合は16年時点で3.4%とお寒い状況だ。
話を戻そう。ではそんな内部環境下で、なぜ女性が加わることで経営陣のスキルセットが改善し、パフォーマンスが上がるのか? 結論的には、「女性の方が優秀だからだ」という単純な話ではなく、異なる視点が加わることによる「多様性の力」なのだ。
経営陣に女性が加わると、閉鎖的グループでありがちな「あうん」の呼吸で物事を決めていくわけにいかず、もたらされた情報を解釈し、評価・決断する際に「なぜそうすべきか」をきちんと説明することが求められるという。
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