このカフェテリアには、もう1つ大きな特徴がある。それは、「アート」だ。室内の一角には、絵画などのアート作品を展示するギャラリーがあり、3カ月ごとに展示を入れ替える。また、学者やアーティストなど異分野で活躍する人を招くレセプションを開催。2012年から実施し、これまでに15回開催した。
メーカーの社食でなぜアートなのか。安原氏は「テクノロジーとアートは、“発想のブレークスルー”が必要という意味では同じなんです」と力を込める。物事を普通とは違った切り口で捉えるアート作品に「インスパイアされる」(安原氏)ことで、社内のエンジニアらが気分転換したり、発想を変えたりする効果を狙う。
1月に実施したレセプションでは、宇宙生物学者をゲストに招き、トークショーや立食パーティーを開催した。異分野の専門家の発想や考え方を知る、貴重な機会になった。
ここまで社食に注力する理由は何か。安原氏は「食事の時間は、業務時間、私的時間に次ぐ“第3の時間”。非常に重要な時間だと位置付けている。その過ごし方を充実させれば、エネルギーにもなる」と説明する。
“理想の社食”には、そこを使う人たちの理想の働き方が反映されている。“社食”という既成概念にとらわれずに、「こんな過ごし方がしたい」を形にすれば、発想を転換させることができるかもしれない。
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