東芝は6月23日、2017年3月期の決算内容をまとめた有価証券報告書の提出期限の延期を金融庁に申請したと発表した。15年に原子力子会社の米ウエスチングハウスが原子力サービス会社を買収した際に存在したとされる一部経営者からの「不適切なプレッシャー」ついて、過年度決算への影響を引き続き調査するためだという。
日本経済新聞などの報道によると、金融庁は延期申請を承認する方針という。承認された場合、提出期限は6月30日から8月10日に変更される。
東京証券取引所は、東芝の正式な決算内容を当面確認できないため、「有価証券報告書の提出より早い段階でも、東芝が債務超過状態にあることが正式に確認できた時点で、ルールに従って上場市場を東証2部へと変更する方向で検討中」(広報部)とコメント。
東芝は5月14日発表した決算見通しで、同期末の時点で5400億円の債務超過に陥っていることを発表している。
かつては監査法人との対立も報じられたが、東芝は「独立監査人による監査手続きに全面的に協力し、有価証券報告書の速やかな提出に向けて全力を尽くしてまいります」とコメントしている。
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