アウディ、新型「A8」初披露 本格的な自動運転機能を搭載「手を放してもOK」(1/2 ページ)

» 2017年07月12日 10時41分 公開
[ITmedia]

 独Audi(アウディ)は7月11日、フラッグシップセダン「A8」をフルモデルチェンジした新型を、スペイン・バルセロナで開いた自社イベントで世界初披露した。ハンドルから手を離してもOKという自動運転機能を搭載する。今秋からドイツで販売し、ベース価格は9万600ユーロ。

photo 新型「A8」

 新しいデザイン言語に基づくエクステリア、ボタンやスイッチ類を廃してタッチ式ディスプレイや音声認識を操作の中心に据えたインテリアなど、デザインや装備を刷新した。

 「市販モデルとしては世界初の高度な自動運転システム」(同社)を搭載。「Audi AIトラフィックジャムパイロット」は、中央分離帯のある比較的混雑した高速道路を60キロ以下で走行している時にオンにでき、発進、加速、ステアリング、ブレーキの各操作を制御。「ドライバーは操作を注意して見守っている必要はなく、ステアリングホイールから手を放したままでも大丈夫」「その国の法律で許されていれば、車載のテレビを視聴するなど、運転以外の行為を行うこともできる」という。

 自動運転中は各種センサーから取得するデータから周辺の状況を把握。レーダーセンサー、フロントカメラ、超音波センサーに加え、自動車分野では初というレーザースキャナーも採用した。

 ただ、Audi AIトラフィックジャムパイロットの導入には「各国における法的枠組みを明らかにし、各々の市場におけるシステムの適用とテストが必要になる」としている。このため、導入は段階的に行うという。

 48ボルト電源で駆動するアクティブサスペンションを採用。ドライバーによる設定及び運転状況に対応して電動アクチュエーターを働かせ、個々のホイールを持ち上げたり下げたりする。側面衝突時にはボディーを持ち上げ、サイドシルなどで衝撃を受け止めるようにする被害軽減技術を搭載している。

 エンジンは当初、286HPの3.0リットルTDI、340HPの3.0リットルTFSIの2タイプのV6ターボを設定。マイルドハイブリッド機構も搭載しており、燃費も向上しているという。プラグインハイブリッドモデルも投入する計画だ。

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