AI(人工知能)に自分の仕事が奪われるかもしれない――。あなたはそんな不安を感じていませんか?
20XX年、オフィスにはAIがあふれ、公園には失業者があふれる日がやってくるのか。答えは「否」である。AIをうまく活用することで、いまよりも生産性を引き上げることが可能なのだ。
「そんなことを言われても、イメージができないのでよく分からないよ」と思われたかもしれないが、心配無用である。本特集「営業部 AI課」では、最新の事例を紹介しながら、私たちのこれからの働き方も提案していく。
いまを知り、これから鍛えることで……。「AIと一緒に働くことが楽しい!」そんな日が必ずやってくる。
たまにはおいしいお酒を飲みたいけれど、種類が多すぎてどれがいいのか分からない。結局、名前を知っている商品を手に取り、なんとなく飲んでいる……。そんな人が多いのではないだろうか。
三越伊勢丹ホールディングス(HD)が伊勢丹新宿本店で実施しているサービスは、そんな悩みを解消してくれるかもしれない。人工知能(AI)が自分に合ったワインや日本酒を提案してくれるサービスだ。店舗の接客サービスをより高めるツールとして、イベントなどで活用している。
新宿本店では、ITベンチャーのカラフル・ボードが開発した、感性を学習するAI「SENSY(センシ―)」を導入。2016年夏から、日本酒を提案する「AI利き酒師」と、ワインを提案する「AIソムリエ」のサービスを提供している。タブレット端末を使っていたが、17年2月からは人型ロボット「Pepper」がお酒を提案してくれるサービスに進化させた。月1回程度開催する、1週間のイベント期間などに登場する。
「初めて会うお客さまの好みをすぐに把握するのは難しい。特に、お酒は嗜好品であり、アイテム数も多い。AIを使って、ベストに近い1本を提案できれば」と狙いを語るのは、同店の食品・レストラン営業部販売担当マネージャーの中本光昭氏。実際に、AIで新規客の好みを知り、提案のヒントを得ているという。また、店舗全体の顧客層と比べて若い20〜30代の取り込みにも一役買っている。
AIによるサービスを利用した来店客の購入率は、日本酒で20%強、ワインでは30%強と、「想定より高い」(中本氏)。迷っている人の背中を押しているようだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PRアクセスランキング