トヨタ・マツダ・デンソー、EV共同開発へ 新会社設立を発表共通アーキテクチャーを開発

» 2017年09月28日 14時02分 公開
[ITmedia]

 トヨタ自動車、マツダ、デンソーの3社が9月28日、電気自動車(EV)の基本構造を共同開発する新会社を設立すると発表した。3社の技術を持ち寄り、幅広い車種に対応可能なEVの共通コンセプトを開発。共同開発で負担を減らし、急速に導入が進む可能性があるEVのへの対応を急ぐ。

 今後、ほかの自動車メーカーや部品メーカーも参加可能なオープンな体制を目指すという。

photo 共同開発のイメージ=ニュースリリースより

 新会社「EV C.A. Spirit」を名古屋市に設立。合計1000万円をトヨタが90%、マツダとデンソーが5%ずつ出資する。

 新会社では、EVに最適な性能と機能を規定する「コモンアーキテクチャー」を研究。「車格や出力の違いを超えて各ユニットの基本構造を共通化し、特性をそろえることで、多様な製品を同じプロセスで開発・生産できるようにする」という。

 軽から乗用車、スポーツタイプ多目的車(SUV)、小型トラックまで幅広い車種を想定し、トヨタの「TNGA」やマツダの「一括企画」「モデルベース開発」、デンソーの「エレクトロニクス技術」など、各社の強みを持ち寄ることで開発手法そのものを見直す。新コンセプトに基づく車両の性能検証なども行う。

 英仏がEVの全面導入を打ち出すなど、EVの普及が急速に進む可能性がある一方、販売台数は当面限られるとみられ、各社が単独で多様な車種に対応するには膨大な工数やコスト、開発期間が必要になる。トヨタ、マツダでEVのベースを開発することで効率化し、リソースを両社独自の車作りにリソースを割けるとしている。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.