全米最悪クラスの空港の「類を見ない変貌」とは来週話題になるハナシ(3/4 ページ)

» 2017年12月27日 08時00分 公開
[藤井薫ITmedia]

セキュリティチェックの混雑を大幅にカット

 ユナイテッド航空が使用する第7ターミナルも、同社が5億7300万ドルを投じて大改装を行なっている。セルフサービスの自動チェックイン機を増設したり、最新の自動セキュリティ・スクリーニング・レーンの導入によりTSA保安検査の効率化を図る。

 ちなみに、自動セキュリティ・スクリーニング・レーンとは、5人まで同時に検査が可能なシステムだ。乗客が荷物をトレーに入れるとベルトコンベヤーで自動的にX線検査へ運ばれ、使用後の空になったトレーは自動で戻るようになっている。乗客はボディスキャナーや金属探知機の機械へ進み検査を受ける。

 いままで検査員が手作業で行っていた動作を自動化したシステムで、全米ではまだ11の空港でしか導入されていない。従来の方法と比べて、約30%も時短になるため、セキュリティチェックの混雑を大幅にカットすることが期待される。

 また、近年ビジネスクラスのサービス向上に力を入れているユナイテッド航空は、「ユナイテッド・ポラリス」という名で新しいサービスを提供している。そのサービスのひとつに、「ユナイテッド・ポラリス・ラウンジ」という国際線プレミアムキャビンの利用者専用空港ラウンジがある。

 現在、シカゴにしかない「ユナイテッド・ポラリス・ラウンジ」は、他とは違う最上級のサービスをウリにしている。パーソナルスペースを確保したゆったりとしたスペースで、最高級のダイニングサービスを提供している。ロサンゼルス国際空港にもオープンする計画があるため、海外を頻繁に行き来するビジネス旅行者の間でも注目されている。

 15年に21億ドルを投じて改装と拡張工事が終了している、ロサンゼルス国際空港内のトム・ブラッドレー国際ターミナルの西側にも、さらに16億ドルを投じて新たなコンコースを建設する予定になっている。

 「Midfield Satellite Concourse(ミッドフィールド・サテライト・コンコース)」という名のターミナルには、新しく12の搭乗ゲートが追加される。ボーイング747-8やエアバスA380といった、大型の旅客機にも対応できるゲートが2つ含まれるのが特徴だ。

 5階建となるコンコースには、新しいバゲージシステムを導入し、トム・ブラッドレー国際ターミナルにつながる、動く歩道を設置した地下通路もできる。ラウンジのほか、ショップやダイニングも建設され、19年末に完成予定となっている。

(出典:デルタ航空)

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