ダイエットコークは、発売されてから36年の間、何も手が加えられなかったわけではない。若干のデザイン変更や、フルーツのフレーバーを加えた新商品の投入もあった。ある程度の試みは行われてきたのだが、今回ほどの大幅なデザイン変更は初となるという。
ではなぜいま、イメージ改革に乗り出しているのか。その背景には危機感があったようだ。
ブランドが抱える最大の問題は、米国での炭酸飲料全体の売り上げが落ち込んでいることだ。05年をピークに、炭酸飲料の消費は年々落ち込んでいる。17年には、小売店での炭酸飲料全体の売り上げが2.5%(約100億ドル)も下がった。市場調査会社の予測では、今後さらに売り上げは減少していくと見られている。
つまり、このまま何も対策をせずに放っておけば、ブランドが廃れてしまうのは時間の問題だ。なんとか、ブランドを盛り上げて新規顧客を獲得しなければ、売り上げどころかブランドの存続危機にも関わる。
そこで、コカ・コーラ社が狙いをつけたのが、若い世代だ。健康志向が高いと言われる若い世代は、ある意味ダイエットコークの既存顧客と共通点があり、マーケットとしても大きいからだ。
その新しい世代にアピールするために、同社はリサーチや開発に2年もの歳月をかけ、ダイエットコークのブランドリニューアルに備えたという。特にこだわったのが、新商品となるダイエットコークの新しいフレーバーだ。
新しい味やエスニックフードに興味があり、食に敏感な若い世代には、はっきりした味が好まれる。そこで、バーボンやクラフトビールなどを参考に、ダイナミックで気分をあげるような4つのフレーバーを考え出したそうだ。
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