JR西、観光列車「あめつち」7月デビュー 伝統工芸で車内彩る車名は古事記に由来

» 2018年02月28日 18時49分 公開
[ITmedia]

 JR西日本米子支社は2月28日、山陰地方を巡る観光列車「あめつち」を7月1日に運行開始すると発表した。鳥取駅(鳥取市)〜出雲市駅(島根県出雲市)間を往復し、日本海や大山、宍道湖、斐伊川などの景色を徐行運転で楽しめるという。

photo 観光列車「あめつち」

 あめつちはデビュー以降、土〜月曜日を中心に年間150日程度運行する予定。運賃は、大人1人当たり970円〜4540円。

photo 「あめつち」の運行スケジュール

 JRグループ6社と島根県、鳥取県が共同で行う観光施策「山陰デスティネーションキャンペーン」の一環で運行。車名は山陰地方が舞台の神話を多く収録する「古事記」の書き出し「天地(あめつち)の初発(はじめ)のとき」に由来する。

 山陰地方の魅力を発信するため、伝統工芸品を車内各所に配した点が特徴。「因州和紙」をランプシェードとして天井付近に設けたほか、「石州瓦」をテーブルに使用した。

 窓側の壁面には、木材「智頭杉」「隠岐の黒松」を使用。出入り口付近では「出雲織」「安来織」などの織物を展示している。

photo 「あめつち」の内装。伝統工芸品を車内各所に配している

 外装は、山陰の美しい空と海をイメージした「紺碧(こんぺき)色」で側面上部をカラーリング。側面下部にはかつて栄えた「たたら製鉄」にちなみ、日本刀のやいばをイメージしたグレーとシルバーで塗装した。

 車両の前面・側面に取り付けるエンブレムは、「太陽」「神々」「白ウサギ」などがモチーフ。出雲市内の企業が製造を担うという。

photo 車両に取り付けるエンブレム

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