ただ実際には、それとは別に、今回のような話をこのタイミングで語った理由がある。ジョーンズは次の3月14日で85歳を迎える。つまり誕生日に、蔵出しで読者へ特別なプレゼントをしたのだ……というわけではなく、85歳になるのに合わせてドキュメンタリー映画を公開するのだという。
要は「番宣」だったのである。
ジョーンズをもってしても、そんな話題性が必要になるということだろうか。ただ見方によっては、その商売っ気こそが、ジョーンズに4億ドルの資産をもたらし、多くの友人たちが亡くなっていく中で85歳になっても意気軒昂なジョーンズの元気の源になっているのではないだろうか。
ちなみにGQ誌のインタビューで「110歳まで生きる」と宣言するジョーンズは今、彼女が世界中に22人いると言う。何度も確認する記者に、「いるよ、あちらこちらにね」「下は28歳から上は42歳だね」と答えたジョーンズ。
やはり常人ではないようだ。
山田敏弘
元MITフェロー、ジャーナリスト・ノンフィクション作家。講談社、ロイター通信社、ニューズウィーク日本版に勤務後、米マサチューセッツ工科大学(MIT)でフルブライト・フェローを経てフリーに。
国際情勢や社会問題、サイバー安全保障を中心に国内外で取材・執筆を行い、訳書に『黒いワールドカップ』(講談社)など、著書に『ゼロデイ 米中露サイバー戦争が世界を破壊する』(文藝春秋)『モンスター 暗躍する次のアルカイダ』(中央公論新社)、『ハリウッド検視ファイル トーマス野口の遺言』(新潮社)がある。最近はテレビ・ラジオにも出演し、講演や大学での講義なども行っている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング