とりわけ数字情報は企画作りだけでなく、日々の商談においても重要だという。
「前年のこの時期に商品をいくらで売って、どのような成果が出たか。そのときの市場状況はどうだったか。そうした情報を前提に今年はどうするかという提案をしないといけません。その場しのぎの提案など通用しないのです」と日柳さんは強調する。
これはチームメンバーにも徹底している。実際、さまざまな情報を活用して2週間先の営業状況を毎日シミュレーションするようにしている。条件は毎日どころか、朝夕でも刻一刻と変化するので、その数字をきちんと把握して、読みの精度を高めていくのがまだ若い営業メンバーには難しいようだ。しかし数字でモノを語るというスキルこそが同社の営業には不可欠だという。
なぜなら1日のキノコの生産量は決まっているため、需要と供給のバランスをうまく取りながら営業提案しなくてはならないからである。もしその読みを誤ると、例えば、大量の欠品が出て、取引先はもちろんのこと、その先の消費者にまで迷惑がかかる。メーカーとしての信頼を得るためにも、顧客の最前線で動き回る営業マンの役割は大きいのだ。
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