シニア層と若者に比べ、団塊ジュニア世代(1970〜74年生まれ)は学校が「好き」だという人が少ない──学生服メーカーのトンボが実施した、世代間の制服に関する意識調査でこんな結果が出た。第2次ベビーブームで人口が多く、最も受験戦争が厳しかった時代だったのを反映しているようだという。
団塊ジュニア世代は、高校について「嫌い」だと回答した割合が最も多く(31.5%)、「好き」が最も少なかった(30.5%)。現役高校生(2000〜12年生まれ)の51.5%が「好き」で、「嫌い」が20.0%なのに比べ対照的だった。
団塊世代(1947〜49年生まれ)も「好き」が51.5%、「嫌い」が11.5%。高校だけではなく、中学も「好き」は団塊ジュニア世代が最低なのに対し、シニア層と若者層が高いという結果だった。
団塊ジュニア世代は1学年が200万人超と多かった世代。厳しい受験戦争に加え、「不良が多かった」「学校が荒れていた」「校則や勉強が厳しかった」「いじめが多かった」といった回答も多かったという。
現役高校生の前の「さとり世代」(1993〜99年生まれ)は、中学は「好き」が43.5%、「嫌い」が29.5%だったのに対し、高校は52.0%が「好き」で、「嫌い」は19.5%と、中学と高校の印象に差が出た。高校が多様化し、どの世代よりも自分に合った高校を選んだ結果ではないかという。
男子の中学・高校制服は、「シラケ世代」(1950〜1959年生まれ)以降ブレザーを採用する学校が増えたが、どの世代でも詰め襟(学ラン)の着用率が高かった。
「バブル世代」(1965〜1969年生まれ)や「新人類世代」(1960〜1964年生まれ)は、中学・高校の制服に対して「動きずらい」、「ダサい」、「封建的」など機能性やデザインについての不満が多かったようだ。
女子の制服を世代別でみてみると、男性同様にシラケ世代以降はブレザー率が高くなっており、高校では「ゆとり世代」(1988〜1992年生まれ)以降はブレザーが7割超に。
制服の気に入り度では、バブル世代と団塊ジュニア世代の満足度が他の世代より低かった。「重い」、「ダサい」――など機能性やデザインに対する不満に加え、校則の厳しさに対する不満もあったようだ。
制服に対するイメージについては、プレッシャー世代〜現役高校生では、他の世代と比べ「青春」、「若々しい」の回答が多かった。
調査は2018年1月26〜28日に、全国の男女2000人を対象にインターネット上で実施した。
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