ローソンストア100 「お好み焼おにぎり」に込めた開発者の思い工場で1枚ずつ手作り(2/2 ページ)

» 2018年03月28日 16時18分 公開
[昆清徳ITmedia]
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お好み焼とたこ焼に注目した理由

 唐揚や卵でとじたかつをご飯の上にのせる発想は理解できる。だが、なぜお好み焼とたこ焼に注目したのか。広報担当者は「当社の開発者は、ほかのコンビニではできないようなあっと驚く商品を出したいと考えていた。お好み焼にはインパクトがある。関西ではお好み焼をご飯と一緒に食べる習慣があることも参考にした。どうせお好み焼をするなら、たこ焼も一緒に出そうと考えた」と説明する。POSデータや調査データなどに基づいて着想したわけでなく、開発者の強い思いが反映された商品なのだ。

 お好み焼は、具のせおにぎり用の特別サイズにあわせて1枚ずつ手作りで焼き上げる。かき揚と同様、工場の専用ラインで調理するのは共通している。小回りのきく規模だからこそ出せる商品だ。

 新商品を3月と4月に続けて投入するのにも理由がある。春の行楽シーズンは特におにぎりが売れる時期なので、バリエーションを豊富にするためだ。もう1つの理由は「新生活をスタートさせて、新しくローソンストア100に来店するお客さまにインパクトを与えたい」(広報担当者)ためだ。つまり、お好み焼とたこ焼にはインパクトを与える役割も期待されている。

photo お好み焼おにぎり。オタフクソースの「お好みソース」を使用している
photo たこ焼おにぎり。ご飯とたこ焼の間にはマヨネーズが絞ってある

 具のせおにぎりが生まれた背景にはローソンストア100のビジネスモデルも関係している。おにぎりや弁当を購入するのは男性が多く、ボリュームがあるものを好む傾向がある。すると、100円でどれだけお得だと感じさせるかがポイントになる。100円でおにぎりとおかずを一緒に食べられるコスパの良さは、主要顧客に受け入れられやすい。

 具のせおにぎりは単に物珍しさを追求した商品ではない。「100円という制限のなかでコスパが良い商品をつくりたい」「大手コンビニにはできない商品をつくりたい」と開発者が知恵を絞った結果生まれた商品だったのだ。

photo たれ唐揚おにぎり。唐揚を和風だしの利いた甘めのタレに絡めて、丸ごと1個をおにぎりの上にのせた
photo かつ丼風おにぎり。かつの玉子とじを1枚ずつ手作りしておにぎりにのせている
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