飲食店情報サービス「ぐるなび」を運営するぐるなびが、アニメビジネスに取り組む。製作委員会に加わり、サンライズやバンダイナムコライツマーケティングとともにアニメ「異世界居酒屋〜古都アイテーリアの居酒屋のぶ〜」を制作する。
ぐるなびはこれまでドラマや映画とのコラボを行ったことはあるが、製作委員会としてアニメに携わるのは初めて。狙うのは、アニメによって国内外に日本の居酒屋の魅力を伝えることと、居酒屋業界の底上げだ。
ぐるなびの担当者は、「ぐるなびの企業理念である『日本の食文化を守り、育てる』が作品とマッチした。本作は居酒屋を舞台にした人情あふれるストーリーで、日本の食文化を伝える作品。アニメの視聴者が国内外から日本の居酒屋に足を運んでくれるようになれば、日本の居酒屋が盛り上がり、ぐるなびのビジネスにもよい効果がある」と話す。
グッズやイベントなどのオフライン施策も予定する。5月には、アニメに登場するビールジョッキとビールのセット商品を順次展開。時期は未定だが、ファンを招いた上映会、飲食店でのイベント開催が決定している。作中の舞台である「居酒屋のぶ」を実際に開店する案も検討しているという。
原作は蝉川夏哉さんの小説「異世界居酒屋『のぶ』」。小説投稿サイト「小説家になろう」での連載が注目され、宝島社から書籍化。シリーズ累計150万部の人気作だ。
アニメでは、ストーリーのほかにミュージシャンのなぎら健壱さんによる居酒屋案内や料理研究家のきじまりゅうたさんによるオリジナルレシピ紹介などの実写パートを設けている。アニメ1話は4月13日に先行配信を開始。動画サービスなどを通じ、全世界に同時配信する。
制作スタジオはサンライズ。梅崎淳志プロデューサーは「原作の魅力は、ささやかだが気持ちのいい人情話、居酒屋の居心地よい雰囲気、魅力的な料理描写。『おいしい料理を描くのはガンダムを描くより大変なんじゃないか』と思うくらいだが、料理やお酒の描写にこだわって力を入れている」と意気込んだ。
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