ITmedia デジタル戦略EXPO 2026 夏では、各分野の第一人者や企業の現場でビジネス変革に取り組むリーダーの声を通じて、経営×IT×現場のコラボレーションで全社変革を進めるヒントをお届けします。
AIを活用したデジタル戦略が必須となる中、ダイハツ工業や旭化成、NOT A HOTELなどビジネス変革に取り組む企業の「当事者の声」を通じて、現場のリアルな課題解決方法を探ります。視聴登録はこちらから。
長浜淳之介(ながはま・じゅんのすけ)
兵庫県出身。同志社大学法学部卒業。業界紙記者、ビジネス雑誌編集者を経て、角川春樹事務所編集者より1997年にフリーとなる。ビジネス、IT、飲食、流通、歴史、街歩き、サブカルなど多彩な方面で、執筆、編集を行っている。
外食各社が朝食メニューを相次いで強化している。外食業態における朝食市場規模は5000億円を超え、「第4次モーニングブーム」ともいわれる盛り上がりをみせる。なぜ今、朝食市場が熱いのか。背景にある消費者ニーズや企業戦略を探る。
外食企業のモーニングサービスが盛況だ。「第4次モーニングブーム」が到来していると指摘する外食関係者も多い。ここ数年、これまでモーニングメニューを提供していなかった「サイゼリヤ」や、ハンバーグチェーン「びっくりドンキー」、ハンバーグ&ステーキチェーンの「ビッグボーイ」などが続々と参入している。
調査会社のサカーナ・ジャパン(東京都港区)によると、2024年10月〜2025年9月の外食業態における朝食市場規模は5347億円で、前年同期比で3.2%増加した。コロナ前である6年前と比較すると24.5%拡大しており、調査を開始した2014年以降で最高規模となった。
サカーナ・ジャパンのフードサービスディレクターである東さやか氏は、モーニング市場が成長している理由について、共働き世帯や単身世帯の増加といった、社会構造の変化を挙げている。加えて、食品価格の高騰により、利便性やタイパ・コスパを重視し、朝食を家で食べるより、外食を選ぶ人が増えているという。
これまで、日本のモーニング市場には3回のブームがあったとされる。
1回目は1950年代に、中京地区の喫茶文化を中心に広がった。コーヒーを注文すると、トーストやゆで卵が付いてくる定番スタイルだけでなく、本場とされる愛知県一宮市では、サンドイッチやサラダ、ヨーグルトなどを組み合わせた豪華なモーニングも登場した。当時、繊維産業で栄えていた一宮市では、喫茶店を応接間代わりに商談を行うのが一般的だったという。企業が1日に何度も利用することもあり、サービス競争も激しくなった。
2回目は1980年代で、ファミレスが全国に拡大し、外食で朝食を取るライフスタイルが浸透した。当時は高度経済成長を経てバブル景気へ向かう時期で、24時間営業の店舗も多かった。ファミレスをはじめ、ハンバーガーや牛丼、立ち食いそばなどの店が早朝も営業し、朝食需要に応えた。
3回目は2010年頃で、海外の有名店がブームをけん引した。2008年に、スクランブルエッグが名物で「世界一の朝食」と称されるオーストラリア発のレストラン「bills」(ビルズ)が神奈川県・鎌倉に日本1号店を出店。2010年には、ハワイ発のパンケーキ専門店「Eggs ’n Things」(エッグスンシングス)も東京・原宿に初出店した。パンケーキは、ハワイでは朝食の定番の一つだ。
安いのに“客離れ”が止まらない「かつや」 男性客を遠ざけた、ワンコインの壁とは?
「朝サイゼ」開始で競争激化!? 喫茶店以外でも参入が進む「朝食戦争」 24時間提供するチェーンもCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング