米国が中国ZTEへの製品販売7年間禁止、貿易摩擦の悪化も廃業リスクも(1/2 ページ)

» 2018年04月17日 18時46分 公開
[ロイター]
photo 4月16日、米商務省は、中国通信機器大手の中興通訊(ZTE)がイランや北朝鮮に対し違法に輸出していたとして、米企業によるZTEへの製品販売を7年間禁止すると発表した(2018年 ロイター/Sergio Perez)

[ロンドン/ニューヨーク/香港 17日 ロイター] - 米商務省は16日、中国通信機器大手の中興通訊(ZTE)<0000063.SZ><0763.HK>がイランや北朝鮮に対し通信機器を違法に輸出していたとして、米企業によるZTEへの製品販売を7年間禁止すると発表した。

これにより、米企業はチップセットなどの対象製品をZTEに直接輸出することも、第三国を通じて輸出することも、直ちにできなくなる。

ZTEは米国でAT&TやTモバイルUSA、スプリントなど携帯電話大手にスマートフォンを供給する一方、クアルコムやマイクロソフト、インテルなど米企業の製品を採用している。ZTEの製品で使用される米企業の製品の割合は全体の25─30%と大きく、今回の措置は同社に深刻な打撃を与えるとみられる。

深センに拠点を置くZTEは昨年、米国による対イラン制裁措置などに違反し、米国製品や技術をイランに輸出していたことで有罪を認め、8億9000万ドルの罰金支払いや、さらなる違反があった場合に3億ドルの追徴金を支払うことで合意していた。

ロス商務長官は声明で、ZTEが同問題を巡り、米政府に繰り返し虚偽の報告を行っていたことを指摘した。

今回の決定により、米中の貿易摩擦が一段と悪化する可能性が高い。

中国商務省は17日、ZTEを巡る問題に対し米国が法規制に従って適切に対処することを望むとの見解を示した。ZTEの状況を注視するとした上で、中国企業の利益を守るため措置を講じる用意があると言明した。

また、ZTEも17日、米国の決定について、影響を精査しているとのコメントを出した。17日の香港市場でZTEの株式は売買停止となっている。

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