5月7日の東京株式市場で、書店を経営する文教堂グループの持株会社、文教堂グループホールディングス(HD、東証JASDAQ)の株価が急落。午前9時19分に前営業日比58円安(−14.2%)の350円を付け、年初来安値を更新した。終値は37円安(−9.1%)の371円だった。
文教堂グループHDは毎年ノーベル文学賞の発表時期になると、「人気作家の村上春樹氏が受賞して関連書籍の売り上げが伸びる」などの期待感から株価が上昇する“ノーベル文学賞銘柄”として知られる。
ただ2018年は、ノーベル文学賞を選考するスウェーデン・アカデミーが受賞者発表を19年に先送りすると発表。同アカデミー会員の夫に複数の女性へのセクハラ疑惑や情報漏えい疑惑が起きているためだ。
この発表を受け、今年も村上氏の受賞による特需が実現しないことや、他作家の作品も受賞によるヒットの可能性が絶たれたことを嫌気した売りが集まったとみられる。
同アカデミーには批判が相次いでおり、選考を担う会員が続々と辞任している。同アカデミーは体制を整えた後、あらためて18年の受賞者を発表する予定。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング