トヨタ自動車はこのほど、レーシングカー「GRスーパースポーツコンセプト」の市販に向けて開発を始めたと発表した。フランスのル・マンで開催された24時間レースの会場でコンセプトカーを公開した。
公開したコンセプトカーは、FIA世界耐久選手権(WEC)に参戦しているレーシングマシン「TS050 HYBRID」とほぼ同じ主要パーツで構成されている。「TS050 HYBRID」で挑んだ24時間レース(6月16〜17日)では、20回目の参戦で初優勝した。
コンセプトカーには、実戦で鍛えられたV6ツインターボチャージャー、トヨタハイブリッドシステム・レーシング(THS-R)を搭載。熱効率はすでに50%を実現しており、さらに向上させるための開発を進めているという。
会場でスピーチしたTOYOTA GAZOO Racing Companyプレジデントの友山茂樹氏は、「トヨタがこの6年間、WECに挑んできた目的は、レースに勝つためだけではなく、世界最先端のハイブリッド技術とEVシステムの開発を推進し、究極の環境性能と突出した走行性能を、高次元で両立させることでもある」と話した。
その上で、「レーシングマシンTS050 HYBRIDの魅力を、可能な限りダイレクトに、そして扱いやすくした、スーパースポーツカーを世に出すことが、トヨタのWEC参戦を意義深いものにすると考え、このGRスーパースポーツのプロジェクトをスタートさせた。市販車両をレベルアップしてスポーツカーをつくるのではなく、現役のレーシングカーからスポーツカーをつくるという、トヨタにとっては、全く新しい挑戦だ」と強調した。
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