ここで中年を代表して、おっさんの意義について説明したい。結論から言うと、社会に「おっさん」は必要なのだ。
おっさんの定義もいろいろあるが、仮に年齢層で見て、40〜50代を「おっさん」だとしよう。この年齢層の男性はどのくらいいるのかというと、約1750万人である。この莫大な人数に対して「さよなら」というのは、傲慢極まりない乱暴な意見である。働き盛りの、社会を動かしている層を切り捨てるというのか。
JR東日本の中央本線でもNewsPicksの広告を見ることがきた
この広告におけるおっさんは、どちらかというと価値観軸のものだ。いわゆる、老害に対する批判に近いものがある。「ウチの会社にも老害がいるよ。そんなおっさんを批判してなにが悪いの?」と思われたかもしれないが、筆者は老害なら排除していいだろう的な論調に対しても、警鐘を乱打したい。
世の中には多様な意見が必要なのである。「古い意見」は「悪い意見」とは限らない。むしろ、老害的な意見は暴走を食い止める可能性だってあるのだ。とかく、スピードや新しさを重視するがゆえに、倫理観が欠如してしまい、暴走してしまった案件が多すぎやしないか。例えば、もうだいぶ時間がたったが、ディー・エヌ・エー(DeNA)におけるキュレーションメディアの問題などは、もっとおっさん社員がいる会社だったならブレーキを踏めたのではないだろうか。
というわけで、社会を動かす存在である、「おっさん」を否定するのは大変に残念なことである。おっさんは社会に必要なのだ。
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