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» 2018年07月18日 07時00分 公開

インドでボンカレー、華麗にデビュー!? 大塚食品の挑戦食文化の壁に秘策で挑む(2/3 ページ)

[服部良祐,ITmedia]

社員食堂向けに活路

 日本のカレーは既製品のルーを使って作ることが多い。だが、植松さんによるとインドの家庭ではそもそもルーを使わず、多種類のスパイスを組み合わせて具材と炒めたり煮たりする。こうした料理がインド人が普段食べる「カレー」に当たる。

photo インド・バンガロールでボンカレー普及に取り組む植松宏和さん

 インド人は毎日食べているこのスパイス料理を必ずしも「カレー」と呼んでいるわけではないが、日本のような煮込んだカレーだけでなく炒めたものも、日本人から見ればスパイスを使っているので「カレー」なのだという。

 植松さんによると、そもそもインドの飲食店で日本式のカレーはほとんど目にしない。「日本のカレーはインドとは別物だが、新しいスパイス料理として受け入れられるのでは」(植松さん)と期待した。

 しかし、「インドの人は食に対する好奇心に乏しい傾向がある」(植松さん)。インド人は外食するよりも家で手作りの料理を食べる傾向が強いが、意外にもスーパーではレトルト食品が置いてある。しかし、その使われ方は日本とかなり違う。「インド人がインド国内を旅行した時、よその土地の食事は不安で食べられないという人は実は多い。彼らが買っている」(植松さん)。

 食に保守的なインドで、知名度のないボンカレーを旅行用のレトルトに売り出しても受け入れられにくいと判断した植松さんが次に目を付けたのは業務用。企業の社員食堂でレトルトを使ってもらい、まずボンカレーを知ってもらおうと考えた。「レストランではまず客を呼び込まなくてはいけないが、社員食堂では業者に買ってもらえれば確実にボンカレーはインド人の口に入る」(植松さん)。

 植松さんによるとインドにある企業の社員食堂で出てくる食事は、日本人から見ればほとんどがスパイスを使った「カレー」。ライスやナン、同じく小麦粉を焼いたチャパティなどに、日本食のおかずのような感覚で数種類のカレーがつく。「このおかずの1つにボンカレーがなれればいいなと思った」(植松さん)。

 ボンカレーを売り込む舞台に選んだのは、“インドのシリコンバレー”と呼ばれるバンガロール。IT企業が多く集まっており、そこで働くホワイトカラーなら新しい料理に敏感に反応すると踏んだ。

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