24年間、基本設計が変わらなかったなか卯の親子丼にはどんな特徴があるのだろうか。須田氏は「おそば屋さんのようなあっさりとした味の親子丼ではなく、食べ応えを出すために、素材が強く主張するようにしている」と説明する。
例えば、飼料メーカーと協力して、「こだわり卵」という親子丼専用の卵を開発している。これは、黄身に弾力感とコクを出すためだ。
コメと鶏肉には食べやすいように独自の工夫をしている。通常、家庭で食べるコメは粘り気があるが、なか卯は汁通りがよくサラッと食べられるように炊いている。鶏肉は「硬すぎず、柔らかすぎず」(須田氏)というバランスを意識しており、違和感なくコメと一緒に口の中にかきこめるようにしている。
なか卯では親子丼をオーダーが入ってから店内で調理する方式をとっている。うどんや牛丼よりも提供時間はかかってしまうが、他のチェーンと差別化するための重点商品と位置付けているからだ。
今回の新商品は期間限定での販売ではあるが、なか卯は19年に向けて別の新企画も予定しているという。今度は、どのような挑戦をするのだろうか。
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