調査を監修した慶応義塾大学大学院の山本晶准教授は、フリマアプリが配送・梱包関連サービスに経済効果をもたらすことはある程度予想していたが、「リペアサービスの利用頻度増加には消費行動の変化も関係している。興味深い結果だった」と振り返る。
リペアサービスを利用する最大の理由は「修理した方が高く売れるから」(65.1%)だったが、2番目は「修理した方が買った人が喜ぶと思うから」(36.7%)。そこには経済的動機を超えた消費行動の変化がみてとれるという。
こうした背景には、「2次流通市場の浸透により中古品に対する抵抗感が薄れつつあることや、モノを大事にする価値観が高まっていることなどがある」と山本准教授は指摘する。
メルカリの小泉文明社長兼COO(最高執行責任)は、2次流通市場の拡大に伴い、安売りだけでビジネスをしのいできたブランド力のない企業にとって厳しい時代になるとの見方を示す。
山本准教授も小泉COOに賛同する形で、顧客が納得できる「価値」を提供できていれば、1次流通市場でも2次流通市場でも競争力を発揮できるが、そうでなければ選別されていく時代になるという。
「フリマアプリなどを通し2次流通でモノの稼働率を上げれば、1次流通でのモノの価値を上げることができるのはないか。その結果、大量生産・大量消費のような無駄のない社会になるといい」(小泉COO)とコメントした。
調査は7月6〜7日、20〜59歳のフリマアプリ利用者1032人を対象にインターネット上で実施した。
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