ラジオNIKKEIは9月12日、視聴者からのインターネット投票で流す曲を決める音楽番組で、担当ディレクターが投票結果を意図的に操作していたと発表した。「リスナーの皆さまの期待・信頼を裏切る行為」と謝罪し、番組を打ち切った。
投票結果の操作があったのは、平日正午から生放送していた1時間番組「Click DE On-Air」のうち、主に月曜と金曜の放送だという。この番組では、あらかじめ計30曲のタイトルをWebサイトに掲示し、その中から聴きたい曲を視聴者がクリック。投票数が多かった12〜13曲を優先的に流していた。
この番組の月曜と金曜を担当するディレクターが、自動で何度もクリックできるアプリケーション(連打アプリ)を使って一部の楽曲への投票を水増しし、流す曲を操作していた。8月24日の放送で連打アプリを使った結果、アクセスが集中して番組用PCからサーバに接続できなくなり、その原因を技術担当者が調べたことによって今回の操作が判明した。
投票を操作したディレクターは委託先の番組制作会社の所属。約1年半にわたって、2回に1回程度の割合で連打アプリを使っていた。他の曜日の担当ディレクターに不正はなく、投票操作を知っていた関係者はいなかったという。
この番組では以前から、一部の視聴者が連打アプリを使用し、特定の楽曲にリクエスト数が集中することがあった。実際に流す曲と投票数を合わせるため、「自らも連打アプリを使用することで数字のつじつま合わせをしたかった」と説明しているという。
ラジオNIKKEIは「社員、外部ディレクターら、番組に関わる全ての者にメディアに関わる一員としての自覚を求めるとともに、一段とコンプライアンスを強化し、研修や教育を徹底します。各番組におけるチェック体制も強化します」とコメントした。
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