「いらっしゃいませ〜。優勝セールを実施しています〜」
ここは西武池袋本店(東京・豊島)。店内では、埼玉西武ライオンズの帽子や法被(はっぴ)を着た店員が大きな声を出しながら接客をしていた。店員が配布しているチラシを手に取ると「監督背番号にちなんだ85セール」や「各種お楽しみ袋セール」といった文字が目に飛び込んでくる。優勝セールの期間中、紳士服フロアや婦人雑貨フロアなどで日替わりで値引きセールを行っている。
株式会社そごう・西武は「2018年 パ・リーグ 埼玉西武ライオンズ 優勝セール」を2018年10月1日〜7日にかけて行っている。開催店舗は西武池袋本店やそごう横浜店など計14店舗だ。
開催店舗一覧を見ると、あることに気づいた。そごう・西武はライオンズのオフィシャルスポンサーであり、原則的には全店で優勝セールを行うはずだ。しかし、今回、開催店舗からはそごう広島店の名前が抜け落ちているのだ。その理由を同社広報に尋ねてみると、現在、「非常に稀(まれ)」な状態が発生しそうになっていることが判明した。
広報担当者はそごう広島店でライオンズの優勝セールを実施しない理由について、以下のように回答した。
「原則的には全店で埼玉西武ライオンズ関連のセールを実施します。しかし、そごう横浜店(横浜DeNAベイスターズ)、そごう千葉店(千葉ロッテマリーンズ)、そごう広島店(広島東洋カープ)など、地元の球団が存在する店舗については、お客さまのニーズや球団との関係性の観点から、都度協議をして決定しています」
そごう広島店は9月27日から「広島東洋カープ セ・リーグ優勝セール」を開催している。好評だったため、セール期間の延長を決めたほどの盛り上がりをみせているという。本来ならば、ライオンズの優勝セールを行うべきなのだが、社内で協議した結果、顧客のニーズを優先した形になった。
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