開発のコンセプトについて、加古氏は「自分が欧州に駐在していたころの経験が大きい」と話す。「ラグジュアリーの本質は、心が満たされる時間や経験を持つことだという価値観に気付いた」(加古氏)。乗る人の感性に訴えるデザインや走りを形にすることで、豊かなライフスタイルを実現するきっかけを提供することを目指したという。
そのために突き詰めたのが「調和」。一見、相反するように思えるコンセプトを両立させるデザインを目指した。外観では「タフさ」と「俊敏さ」を両立。縦方向に厚みを持たせて安心感のある力強さを表現し、一方では、前後のフェンダーが張り出したデザインで俊敏さ、シャープさを感じさせる造形に仕上げた。
インテリアでは、運転の楽しさを喚起する「コックピット感」と視覚的な「開放感」を両立することを目指した。ドライビングポジションを低く位置付けながらも、装備の配置に連続性を持たせ、クルマとの一体感を感じられるようにした。
また、加古氏は「身長が低い人でも、ドライビングポジションから手を伸ばせば、自然と操作パネルなどに手が届く。女性からも『“自分のクルマ”と感じた』という声をいただいている」と話した。
走りの面では、高剛性化と、軽量化による低重心化によって、レスポンスの良さと安定性を追求。新開発のエンジンやハイブリッドシステムも採用している。
価格は390万〜535万円(税込)。レクサスブランドの中では低く設定されており、より幅広い層の選択肢に入りそうだ。加古氏は「初めてラグジュアリーブランドに挑戦してみようという方にも『これだったら買えるかも』と思ってもらえたらうれしい」と話す。澤氏は「UXがレクサスとの“接点”になれば。間口を広げていきたい」と語った。
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