「仮想通貨は通貨にもならないし、価値の保存としても機能しない」 UBSのエコノミストが酷評廃止する時が来ている

» 2018年12月03日 16時51分 公開
[中澤彩奈ITmedia]

 仮想通貨は岐路に立たされており、廃止する時が来ている。スイスに拠点を置く大手金融機関UBS Gobal Wealth Managementのチーフエコノミストを務めるポール・ドノバン氏は米CNBCに出演した際にこう発言した。

photo ポール・ドノバン氏(=Twitterアカウントより)

 ドノバン氏は「仮想通貨がこの先通貨になることは決してない。仮想通貨には致命的な欠陥がある。2017年に価格が急騰した時から、規制に守らていない投資家がろくな結末を迎えないことは明白だった」と語った。

 また、価格が80%も下落することは健全な状況ではないと指摘。仮想通貨にとっては政府自体が主要な障害の一つになっているといい、そんな中で仮想通貨がドルに代替するだろうとの考えは飛躍しすぎているとの見方を示した。

 「根本的な欠陥でもあるが、仮想通貨が価値の保存として機能することはない。全てのエコノミストは価値の保存とは需要と供給のバランスであることは知っている。だが、仮想通貨においては、需要が減ったとしても供給をコントロールすことができないのだ」(ドノバン氏)

 ドノバン氏は仮想通貨に関しては支持しない姿勢を貫いてきたうちの1人。先週発表したレポートの中でも「私はビットコインを称賛しない。埋葬してやる」などと辛辣(しんらつ)な意見を述べていた。

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