仮想通貨を取引所のプラットフォーム上で保管しない方がいい。米仮想通貨取引所Krakenのジェシー・パウエルCEO(最高経営責任)が改めてこう警告した。インターネットに接続されているアプリケーションやプラットフォームはハッキングされる可能性を排除しきれず、秘密鍵と資金をプラットフォーム側が保持している点では既存の銀行システムと本質的には変わらないと指摘する。CCNが報じた。
取引所上で仮想通貨を保管していると、仮にハッカーが取引所の中央サーバーや内部管理システムにアクセスできるようになった場合、ユーザーの資金や個人情報、金融取引データなど全てを盗めてしまうという。
同氏は「取引に必要な仮想通貨を除いては、取引所上に保管しないように。オープンソースであるということはハッカーのような悪意ある人たちに遅かれ早かれ脆弱性を見つけられてしまうことを意味している」と言い、ハードウェアウォレットやノンカストディアルウォレットなどを利用し、ユーザー自身で秘密鍵の管理をすべきだと呼び掛けた。
一方で、個人で重要情報を管理することにも一定のリスクが伴うため、仮想通貨初心者やあまり頻繁に取引をしないユーザーなどは大手取引所を利用した方が安全だと考える識者もいる。
例えば、米仮想通貨取引所Geminiは2018年10月に英大手保険会社Aonと契約を締結。同取引所がセキュリティ侵害やハッキング攻撃を受けた場合に、ユーザーに補償対応を行う体制を整えた。
仮想通貨のヘビーユーザーでない限り、このような統制の行き届いた取引所を活用する方が得策だという。
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