米Facebookが仮想通貨事業を秘密裏に進めている。同プロジェクトの話し合いが行われるオフィスは別途アクセスキーが必要になり、チームメンバー以外の入室を制限する徹底ぶりだ。具体的にどのようなプロジェクトに取り組んでいるのかも公にされていないが、関係者の証言などからその事業内容の一端が少しずつみえてきた。米CNBCが報じた。
同社は米PayPalの元社長であるデビッド・マーカス氏を引き入れ、英ブロックチェーン関連企業Chainspaceを買収するなどし、着々と仮想通貨やブロックチェーン(分散型取引台帳)事業に取り組んでいる。
具体的には、同社が運営するメッセンジャーアプリ「WhatsApp」を通し、Facebookユーザーが送金などの取引を行えるようなデジタル通貨の導入を検討しているという。現在は、主要な仮想通貨取引所で取り扱える“Facebook coin”の発行について議論が交わされている段階のようだ。
ビットコインなどの仮想通貨は、現行の法定通貨に替わる決済手段になるべく誕生したものの、現状では“デジタルゴールド”や投資手段としての役割が強い。
FacebookのほかにもロシアのTelegramなど、メッセンジャーアプリを手掛けるいくつかの企業は、個人間の決済手段になり得る新たな仮想通貨を発行することで本来目指していた姿の仮想通貨を確立しようとしているという。
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