復調の兆し見せる「かっぱ寿司」、春商戦で何を仕掛ける？：地方の漁協とタッグ（2/2 ページ）

[濱口翔太郎，ITmedia]

ラーメン店・ハワイ州観光局ともコラボ

　サイドメニューは、青森県内に4店舗、東京都内に1店舗を構えるラーメン店「長尾中華そば」とコラボした「コクうま煮干ラーメン」（390円）を3月13日に発売する。いりこに加え、ウルメイワシやカタクチイワシを使用した“あっさり系”の風味が特徴だ。

　同商品は、カッパ・クリエイトが18年夏から始めた、有名店とのコラボ商品を期間限定で展開する「本格ラーメンシリーズ」の第5弾。これまでの4商品は、1年弱で累計250万杯を売り上げるなど好調といい、澄川専務は「歴代商品の中でトップの売れ行きを目指したい」と意気込んだ。

「コクうま煮干ラーメン」

　これらに加え、ハワイ州観光局とコラボしたサイドメニューやデザートも5月から販売する。「ガーリックシュリンプ」「ハワイアンパンケーキ」を2種類ずつ展開する計画（詳細は追って公表）で、顧客にハワイ旅行が当たるキャンペーンなども予定する。

ハワイ州観光局とのコラボ商品

復調の兆しも

　同社が3月4日に発表した月次報告によると、2月の既存店売上高は前年同月比で98.0％、客数は98.1％、客単価は99.9％に落ち込んでいる。ただ、寒ブリや中トロなどの高級ネタを格安で提供した18年12月は既存店売上高が100.1％、客数が101.0％を記録するなど、復調の兆しもみられる。

かっぱ寿司の既存店売上高。復調の兆しもみられる（＝カッパ・クリエイトの公式Webサイトより）

　澄川専務は「2月の実績が前年を下回ったのは、前年同月に『食べ放題』の対象を全店舗に拡大した反動が大きいためで、悪い流れだとは捉えていない」とし、「今後も漁協との連携などの取り組みにより、素材（ネタ）の品質の高さをアピールしていきたい」と展望を語った。