和食料理人が考案 「くらバーガー」を食べて分かった商品開発の狙いガリとわさびをお好みで(1/3 ページ)

» 2019年03月01日 05時00分 公開
[昆清徳ITmedia]

 大手回転すしチェーンのくら寿司は3月1日に「KURA BURGER」(以下、くらバーガー)を発売した。「KURA BURGER フィッシュ」と「KURA BURGER ミート」(いずれも税込270円、以下同)の2種類がある。

 くら寿司は2月25日〜3月3日までの期間限定で、東京・渋谷にくらバーガーを販売するポップアップ店舗をオープンしている。そこで、実際に記者が2種類のハンバーガーを食べながら、開発の狙いを広報担当者に聞いた。

photo くらバーガーのロゴマーク

フィッシュとミートの2種類

 まず、くらバーガーの概要を説明しよう。ミートバーガーとフィッシュバーガーに共通しているのは、米粉と黒酢を配合したふわふわで甘みのある「シャリバンズ」と、玉ねぎの天ぷらを使用していることだ。ミートバーガーには独自のブレンドで仕上げたジューシーなパテを使っており、米国の本格バーガーをイメージしたケチャップベースのシンプルな味付けをしている。フィッシュバーガーには国産天然魚100%の自家製パテを使っており、うまみを引き出すために10種類のスパイスやテリヤキソースで味付けをしている。わさびとガリをアレンジして食べることを推奨しているのが特徴だ。

ミートバーガーを食べてみた

 実際に店舗で2つのくらバーガーを注文して食べてみた。あくまで記者の個人的感想だが、ミートバーガーは極めて“スタンダード”なハンバーガーの味がした。大手ハンバーガーチェーンで何のトッピングもしていないハンバーガーを注文したら、出てきそうな味だ。くら寿司が「これぞ王道のハンバーガー」と銘打つのもうなずける。ミートバーガーのアレンジにはわさびがおすすめだというので試してみたところ、マスタードとは違う独特なピリッとした味わいが口の中に広がった。組み合わせとして違和感はない。

 ミートバーガーはなぜ“無難”な味付けなのか。広報担当者は「シンプルな味にすることで、客層を広げる狙いがある」と説明する。例えば、家族や友人グループで昼食をお店でとろうとする。誰かが「私は生ものが苦手だから、おすしは嫌だ」と言い出すと、回転すし店は候補から外されてしまう。くら寿司ではすし以外にも、ラーメンや牛丼などを提供しているが、誰でも食べられるようなハンバーガーをラインアップに加えることで、すしが苦手なお客の来店を促そうとしているのだ。

photo 「KURA BURGER ミート」
photo 「KURA BURGER ミート」
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