グルメサンドの開発にあたっては、調理パン全体に対して顧客がどんなニーズを抱いているかを調査したデータも参考にした。調査によると「調理パンの種類を増やしてほしい」「具材のボリューム感がほしい」「パン生地をおいしくしてほしい」といった声が挙がった。現在、ファミマの調理パンはやや低迷している状況なので、従来の延長線上にある発想で新商品を開発しても、支持されにくいことが想定された。
では、具材のボリューム感を出すにはどうしたらいいのか? 試行錯誤を重ねる中で、同じ量の具材を使用した際、三角形のサンドイッチとU字型に包んだものでは、後者のほうが具材が立体的に見えてボリューム感が際立つことが分かった。
さらに、新開発の耳まで柔らかい専用食パンを丸ごと1枚使えば、ボリューム感が出せるだけでなく、「パンをおいしく食べたい」というニーズにも対応できそうだ。
一見すると単純なアイデアのように見える新型サンドイッチを開発した背景には、このような紆余曲折があったのだ。
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