都内の中小製造業に聞く、3年前と比べ売り上げは?厳しい

» 2019年05月29日 13時26分 公開
[ITmedia]

 都内に本社を置く中小の製造業は、売り上げにどんな変化が出ているのだろうか。3年前と比較したところ、「増加(大幅+やや)」と答えたのは19.6%に対し、「減少(大幅+やや)」は41.7%であることが、東京都の調査で分かった。

 業種別にみると、一般・精密機械を除いたすべての業種で「減少」が「増加」を上回った。特に「減少」は衣類・身の回り品が58.4%、住宅・建物が53.5%、紙・印刷が53.4%といずれも5割を超えた。

3年前と比較した年間売上高の変化(出典:東京都)

新製品開発の取り組み

 新製品の開発に取り組んでいるかどうかを聞いたところ「取り組んでいる」は20.1%に対し、「取り組んでいない(必要性を感じていない)」は51.7%。「取り組んでいる」企業を業種別にみると、食品・飲料(46.3%)が高く、次いで、電機・電子(34.1%)、その他(27.7%)、材料・部品【非金属】(27.6%)、一般・精密機械(25.4%)という結果に。また、3年前と比べ年間売上高が増加している企業ほど、新商品の開発に取り組んでいる傾向がうかがえた。

新製品開発の取り組み状況(出典:東京都)

 生産性の向上に向けた取り組みを聞いたところ、「技術者のスキル向上」(21.8%)が最も多く、以下「生産設備の導入・更新」(19.6%)、「工程の見直し・自動化」(16.1%)と続いた。その一方で、「特になし」(42.6%)と答えた企業は4割を超えた。

 郵送による調査で、都内に本社がある中小製造業2552社が回答した。調査時期は2018年7月。

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