企業のお祝い事に贈る花は「白い胡蝶蘭」という選択肢しかないのだろうか。阿部社長は「20年前はほとんどが白でした。当時はインターネットがそれほど普及しておらず、店頭でも白い胡蝶蘭しか見かけませんでした。しかし、近年は青やピンクの色を選択するお客さまもいますね」とトレンドの変化を説明する。
例えば、どうしても予算が少なくなってしまう際、白くて小さいサイズの胡蝶蘭を用意するのではなく、あえて別の色を選ぶことで“埋没”を避けることができる。大企業になればなるほど“しきたり”を重視して、予算や贈る花の種類が限られてしまう。しかし、取引先との信頼関係が一定以上築かれており、自社の存在をアピールしたい際には、色で個性を出すという選択肢があってもいいという指摘だ。
また、当然ながら贈る花は胡蝶蘭に限る必要はないという。例えば、自分が目をかけてきた社員が独立して店舗を構えることが決まった場合、思い切って「バラを100本」といったように、誰にも負けないくらいのボリュームを出して、お祝いする気持ちを表現することも選択肢になりうる。
カジュアル化が進んでいるからこそ、大事な取引先へ花を贈る際には一工夫あってもよさそうだ。
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