胡蝶蘭が贈りものとして選ばれるのは価格だけが理由ではないようだ。胡蝶蘭はデリケートな植物だが、適切な環境に置けば1〜2カ月咲き続ける。特に、白の胡蝶蘭は2カ月ほどと咲く期間が長い。これも白が選ばれる理由の一つだ。
どのようにすれば、長く咲き続けるのか。「部屋の温度は12〜18度」「月に1回水をあげる」「直射日光に当てない」「エアコンなどの風に直接当てない」といった点がポイントになる。
他の花と比べて長持ちする点も支持される要因だという。お祝いする気持ちがモノとして取引先に長く残り続けるからだ。さらに、阿部社長は「日本人にとって、白という色は、新しいことをスタートさせるときに、気を引き締める効果があるとみられているのではないでしょうか」と分析する。
それでは、胡蝶蘭を贈る際の予算感はどのようになっているのだろうか。あくまでざっくりとした区分になるが、大きな取引先の企業の本社移転や社長就任といったビッグイベントでは5万円。大きな取引先ではあるが、地方支社の新設といったやや規模の小さいお祝い事になると1〜3万円となるケースが多いようだ。特に大きな取引先の場合は10万円の予算を用意する企業もある。奮発してもせいぜい10万円という点も、贈り物として都合がいいようだ。
企業がフラワーショップに注文する場合、「5万円」「3万円」といった予算を先に伝え、その金額内で胡蝶蘭を用意することが多い。時期などにもよるが、予算が5万円の場合は5本立ち、予算が3万円の場合は3本立ちになるケースが多いという。
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