かっぱ寿司は? スシローは? 大手回転寿司チェーンの顧客満足度が調査によって明らかにあの企業がダントツ

» 2019年07月04日 17時00分 公開
[昆清徳ITmedia]

 かっぱ寿司、くら寿司、スシロー、はま寿司の顧客満足度はどの程度か? 公益財団法人日本生産性本部 サービス産業生産性協議会は6月25日、2019年度JCSI(日本版顧客満足度指数)の第1回調査結果を発表した。

 今回の調査対象は、コンビニ、ビジネスホテル、飲食など6業種の75企業・ブランド。飲食分野では、餃子の王将や吉野家といったファストフードチェーンと、ガストやかっぱ寿司といったレストランチェーンの計24企業・ブランドが対象。大手回転寿司チェーンの顧客満足度はどうなっているのだろうか。

photo やっぱりスシローが強いのか?

スシローがダントツ

 発表されたのは「顧客満足」「顧客期待」「知覚品質」など6つの指標。

 「顧客満足」で1位となったのはリンガーハット(スコアは78.4)だった。2位はサイゼリヤとスシロー(ともに77.9)、4位は丸亀製麺(76.9)、5位は木曽路(76.1)と続いた。はま寿司は8位に食い込んだ。公開されているランキングは12位までだが、かっぱ寿司とくら寿司は圏外となった。このランキングは、過去1年間でお店に行った結果、顧客がどの程度満足したのかといったことをアンケートで聞いて算出している。

 その他の指標はどうだろうか。「顧客期待」(来店前にどの程度商品やサービスの質を期待しているかなど)、「知覚品質」(実際に利用して、どの程度優れていると考えたかなど)、「知覚価値」(支払った金額と受け取ったサービスを比べてお得感があったかなど)、「推奨意向」(他人に勧めたいかなど)、「ロイヤルティ」(今後も利用し続けたいかなど)の全てでスシローは他の回転寿司チェーンを上回った。

photo 顧客満足度のランキング(出所:JSCI 日本版顧客満足度指数第1回調査 詳細資料)

 スシローを運営するスシローグローバルホールディングス(HD)の19年9月期上半期決算は、売り上げと利益がともに過去最高を更新している。また、これまでロードサイド中心の店舗で成長してきたが、東京都内への進出を強化しようとしている。同社が強気の戦略を打ち出す背景には、顧客からの強い支持があると推測できる内容になった。

 残念な結果となったのはかっぱ寿司だ。はま寿司やくら寿司は各種指標で12位までのランキングに登場することもあったが、かっぱ寿司だけは全て圏外となった。

 かっぱ寿司を展開するカッパ・クリエイトは6月17日から、食べ放題サービス「かっぱ寿司の食べホー」を全店舗で実施している。食べ放題の時間帯も平日の午前11時30分〜午後2時と午後5時〜8時に拡大するなど、サービス拡充に余念がない。業績不振を回復し、顧客満足度を上げられるかどうか、同社の動向が注目される。

 JCSIの調査は4月3日〜29日にインターネット上で実施された。回答者数は2万2857人だった。

photo 飲食チェーンで調査の対象となった企業・ブランド(出所:JSCI 日本版顧客満足度指数第1回調査 詳細資料)

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