クルマはどう進化する? 新車から読み解く業界動向

ダイハツ、4代目タント発表 新プラットフォームDNGA第一弾(1/2 ページ)

» 2019年07月09日 15時42分 公開
[斎藤健二ITmedia]

 ダイハツは7月9日、新プラットフォームDNGAを採用した第一弾として、4代目となるタントを発表した。同日、全国一斉に発売する。従来車から価格帯は維持し、122万400円(税込み)から。

4代目新型タントと並ぶダイハツの奥平総一郎社長

 DNGA(Daihatsu New Global Architecture)は軽自動車を起点として、小型車まで設計思想を共通化したダイハツの新型プラットフォーム。同じプラットフォームを使い、グループのトヨタブランドでも小型車を提供していく計画だ。アンダーボディ、パワートレーン、シャシー、シートなどの構成要素を同時に刷新した。「サスペンション配置を最優先で開発し、骨格を最適化することで基本性能が大幅に向上した」(タントのチーフエンジニア田代正俊氏)

 「DNGAは軽自動車を核とした新しいクルマ群。軽自動車から小型車(Aセグメント、Bセグメント)までをカバーする。新しい価値を提供していきたい、先進価値を提供していきたいという思いがこもったプラットフォーム。今後、速やかにトヨタブランドのクルマも提供していきたいと思っている。今回は軽自動車のタントを発表したが、第2弾を秋に発表する。そのあたりからトヨタブランドも導入していく」(奥平総一郎社長)

 パワートレーンには、新開発のCVT「D-CVT」を採用。従来のベルトに加え、ギアを組み合わせることで、燃費、加速感、静粛性を実現した。

 運転席を最大54センチスライドできるようにしたことで、運転席と後席間の車内移動を容易にした。また、軽自動車の助手席に初めてイージークローザー(半ドア時に自動で全閉する機能)を装備したほか、降車時にスイッチを押すことで、戻ったときに車に近づくだけでドアがスライドする「ウェルカムオープン機能」などを備えた。

運転席が後席近くまでスライドして動くため、車内で前席と後席を行き来できる
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