コストコは? ヤオコーは? オーケーは? スーパーの顧客満足度ランキングぶっちぎりの1位はどこか

» 2019年09月30日 12時59分 公開
[昆清徳ITmedia]

 顧客満足度の高いスーパーマーケットはどこか? 公益財団法人日本生産性本部 サービス産業生産性協議会は9月17日、2019年度JCSI(日本版顧客満足度指数)の第3回調査結果を発表した。

 今回の調査対象は、スーパーマーケット、エンタテインメント、携帯電話、電力小売り、ガス小売り、映画館、MVNO(仮想移動体通信事業者)の7業種における72企業・ブランド。スーパーマーケットの分野では、オーケー、コストコ、ドン・キホーテ、西友など、22企業・ブランドが対象。

photo オーケーは「高品質・Everyday Low Price」がモットー(出所:オーケー公式Webサイト)

オーケーがダントツ

 発表されたのは「顧客満足」「顧客期待」「知覚品質」など6つの指標。

 オーケーは全ての指標で1位となった。顧客満足スコアは81.3となっており、2位以下を大きく引き離した。2位はコストコ(75.1)、3位は万代(72.7)、4位はトライアルとヤオコー(ともに72.1)と続く。オーケーは2011年度以降、9年連続で1位となっている。

 オーケーを運営するオーケー株式会社は1967年設立(創業は58年)。「高品質・Everyday Low Price」をモットーにして成長してきた。特売は行わず、年間を通して低価格で販売しているのが特徴。「国道16号線の内側を出店エリアと考え、首都圏の成熟した顧客相手にビジネスをしてきた」とジャーナリストの長浜淳之介氏は指摘している。地域一番の安値を目指すため、独自の戦略を打ち出しているのも特徴だ(参考記事:“毎日安売り”のオーケーとコスモスが着々と進める“西友包囲網”)。業績も好調で、2019年3月期の売上高(テナント除く)は3930億円(前期比10.2%増)、経常利益は188億円(同27.6%増)となっている。08年9月期以来、実質無借金経営をうたっている。 

 JCSIの6つの指標を分析すると、コストコとヤオコーの健闘が目立つ。コストコは、「顧客期待」(サービスの質にどれほど期待しているか等)と、「顧客満足」(利用経験を踏まえてどの程度満足しているのか等)で2位だった。一方、ヤオコーは「知覚品質」(利用経験を踏まえてどの程度優れていると思うか等)と、「推奨意向」(他人に推薦できるか等)でそれぞれ2位だった。「知覚価値」(サービスの質をどのように評価するか等)では、トライアルと万代が2位だった。

photo 6指標のランキング(出所:JCSI 日本版顧客満足度指数第3回調査 詳細資料)

 コストコ、ヤオコー、トライアル、万代が各指標の2位と3位をほぼ占めている中で、ドン・キホーテが2位に食い込んだのが「ロイヤルテイ」だ。この指標は、「これから1年間に、当社を今までより頻繁に利用したい」「今後1年間で、これまでよりも幅広い目的で当社を利用したい」「これからも、当社を利用し続けたい」といった設問への回答から構成されている。ドンキの独特な販売手法や哲学には、熱心なファンが一定数存在しているといえそうだ。

 JCSIの調査は7月3日〜8月6日にインターネット上で実施された。回答者数は2万1730人だった。

photo 際立つオーケーの強さ(出所:JCSI 日本版顧客満足度指数第3回調査 詳細資料)

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