マーケティング新世界
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» 2019年11月21日 08時00分 公開

中国マーケティング最前線:1日で売り上げ6兆円突破 中国の「ダブルイレブン」はなぜケタ外れなのか (1/3)

今年も中国の「ダブルイレブン」商戦が沸騰。アリババのT-Mallだけで売り上げは4兆円を超えた。背景には中国市場の独自性や「ライブコマース」の盛り上がりがある。

[服部良祐,ITmedia]

アリババだけで初の4兆円超え

 11月11日、中国では「独身の日」と呼ばれる日にEC上で行われる「ダブルイレブン」商戦。1日だけでけた外れの売り上げを記録するため、日本でも毎年話題になっている。主力ECであるアリババグループのT-Mallの同日売り上げは約4兆1000億円(約2684.4億元)と、初めて4兆円を突破。中国のデータ調査会社によれば、他のEC大手を合わせた推計も同日だけで約6.3兆円(4101億元)に達した。

photo T-Mallの売り上げが初めて4兆円を突破した中国の「ダブルイレブン」(アリババジャパンのリリースより引用)

 例えば、日本のヤフーの「1年間」(2018年度分)でのショッピング事業の取扱高が7692億円であるのと比較しても、その規模は破格と言える。このダブルイレブン、背景には中国EC独特のマーケティング構造があるようだ。

photo アリババグループのダブルイレブンでの売り上げ推移(同グループのデータを元にトレンドExpressが作成)

 中国における「独身の日」は「『1』が並ぶ日付に、彼氏・彼女のいない大学生が集まり楽しむ日として始まった」とされるイベントだ。これに目を付けたアリババグループが09年、「独り身の寂しさをネットショッピングで紛らわそう」などとアピールしてECでセールを始めた。

 ただ、トレンドExpress(東京・千代田)で中国マーケット分析を手掛ける森下智史さんによると、中国ではこの日に対する「独身」のイメージは割と薄れてきており、EC上で大規模なセールが繰り広げられるイベントとして幅広く盛り上がっているという。今は京東(ジンドン)など他の大手中国ECも参加する。

 欧米でも小売りがセールを行う日である「ブラックフライデー」などが存在する。ただ、「オンライン発祥で、ECで新しい商戦を作り出す施策は中国独自」(森下さん)。インターネットの発達前にリアル店舗の流通網が既に整備されていた日本や欧米と違い、その段階を経ずに一足飛びでECが浸透した、中国という巨大市場ならではの現象、とみる。

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