マック、KFC、ダンキンが“奥の手”で盛り上がる、背景に何が?(1/4 ページ)

» 2019年12月27日 08時00分 公開
[藤井薫ITmedia]

 日本でもかなり浸透してきた「ブラックフライデー」と「サイバーマンデー」。米国発のこのイベントは、サンクスギビングが終わった11月の第4金曜日から始まる1年で最も熱狂的なショッピングイベントだ。

 米国では、ブラックフライデーとサイバーマンデーが開催される週末は、1年間の売り上げの40%を稼ぎだす小売店もあり、小売業界にとって最も重要な時期となっている。

 ちなみに、2019年のブラックフライデーは、オンラインでの売り上げが好調だったようだ。スマートフォンが普及していることでオンラインでの売り上げが伸びており、74億ドルを記録した。

 ホリデーシーズン全体を見ても、小売の売り上げは好調だ。全米小売業協会によると、過去5年間に毎年平均3.7%で伸びており、19年は7300億ドルになると予測している。

 ビジネスを左右する重要な時期だけに、企業はホリデーシーズンを勝ち抜こうと、さまざまなアプローチで攻めている。その中でも、近年トレンドとなっているのが、本業とは別の商品を販売することでブランドの知名度を上げる手法だ。特に、ブラックフライデーやサイバーマンデーの恩恵を受けない外食産業を中心に、新たな稼ぎ口として盛り上がっているのだ。

 このトレンドに乗っかっているブランドの代表格が、「ダンキン」だ。米国東海岸を中心に展開する、コーヒーとドーナツが売りのチェーン店である。同社は、今回初めて期間限定のオンラインストアをオープンさせ、ホリデー向けの限定商品を販売している(参照リンク)。

ダンキンがホリデー向けの限定商品を発売している
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