2階はスタッフにメークを施してもらえるスペースや、フォトスポットを用意。写真を「自撮り」してもらい、SNS上で店舗の情報が拡散していくことを狙う。また、タブレット端末を用意し、端末上で疑似コンシェルジュが店舗案内するサービスも導入した。
化粧品ブランド「SK‐II」としては日本初となる、アーティストとコラボレーションしたポップアップストアも展開。マンガにインスパイアされたコーナーで、インバウンド消費を喚起する狙いがありそうだ。もともとメーク系商品は3階に陳列していたが、若年層の化粧品に対するハードルを下げるため、1つフロアを下げることを決めたという。
3階には、「目的買い」する商品である、日用品や消耗品を取りそろえる。以前は1階や地下に陳列していたが、目的買いに来店する人を高層フロアまで集客することで、リニューアルした店舗を体験してもらい、「ついで買い」などを狙う。
地下1階には、マツキヨとして初めて男性向けコーナーを作った。「Men's Garage(メンズガレージ)」と称し、隠れ家をイメージ。リニューアル前後で陳列しているアイテム数は同じくらいだというが、売り場の面積は3分の1ほどに縮小したという。とはいえ、商品がごちゃごちゃしている印象はない。
メンズガレージを担当する石本晴士氏は「これまで男性向け商品は1階の入り口付近に配置していた。リニューアルで地下に移して少し分かりづらくなったことから男性のお客さまはやや減っているような印象を受けるが、その分高価格帯のものが売れるようになってきている」と話す。
メンズガレージでは医薬品だけではなく、折り畳み傘やタンブラー、アロマディフューザーなども販売する。「ビジネスやインバウンドというこれまでの需要以外にも、アミューズメント要素を盛り込もうと考えた。インバウンド客は事前に買うものを決めてから来るケースが多いが、日本人はふらっと立ち寄るケースが多い。『ここに来れば何かある』と思えるような場所が理想」と石本氏。
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