2019年に大ヒットしたローソンのバスク風チーズケーキ「バスチー」が中国でも順調に売れている。
19年10月21日に中国・上海のローソン約1500店舗で先行販売した。すると、発売3日間の販売数が他のデザート系新商品の3倍になった。また、発売2週目以降は販売数が下がるケースが多いのだが、好調な販売数を維持したという。
一体、どのような販売戦略を採用したのだろうか。
ローソンが中国で日本の商品を展開する際、通常は日本名を現地の言葉に変換し、お客がどんな商品なのかイメージしやすいようにしているという。しかし、バスチーの場合は日本名をそのまま採用した。広報担当者は「『BASCHEE(バスチー)』は造語です。SNSを調べたり現地社員にヒアリングしたりした結果、中国でも高い関心があることが分かったので、そのままBASCHEEとして発売しました」と説明する。現地で売り出す際は、日本と同じ黄色のパッケージデザインをベースにして、中国語で商品説明を追記した。ちなみに、日本名をそのまま採用して大ヒットした商品としては「おでん」があるという。
ローソンは、日本で売れた商品をいち早く現地で商品化するための仕組みを整えている。具体的には、日本のローソンから中国統括会社を経由して、商品レシピやパッケージなどを共有している。また、版権申請や法務指導についても、日本のローソンがサポートをしているという。
現地で販促を実施するに当たっては、「日本羅森(ローソン)10年に一度のヒット」「史上最速発売3日100万個」「累計1900万個」といった日本での販売実績を中心にSNSで情報発信をした。これが口コミとして広がっていったという。
グローバルに展開している企業の場合、日本で話題になった商品を迅速に現地で販売する体制を整えることが競争力向上につながるといえそうだ。
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