新型コロナウイルスの感染拡大を食い止めるため、感染者のクラスター(集団)発生阻止が叫ばれている。SNSの投稿データ分析などを手掛けるJX通信社(東京・千代田)が、公的情報を元に複数人の感染事例が判明している施設の数を集計したところ、「医療施設」と並んで「事業所」が感染者数トップになった。
新たなクラスターを生まないため、緊急事態宣言などに従ってレクリエーション施設や飲食店などでは休業や営業時間短縮が進んでいる。反面、企業オフィスなど通勤者が集まる事業所で集団感染が発生してしまっている可能性があり、テレワークによる在宅業務のいち早い促進が求められる。
調査はJX通信社が、企業や自治体、事業者などから感染事例が公式に報告された施設の情報を集約して分析した。同社のニュースアプリ「NewsDigest」内でグラフ化して公開している。
4月20日午後4時時点の、感染事例が公開されている施設は1269カ所に上り、そのうち複数の感染が判明したのは228カ所。それらを施設の種類別に分析すると、「事業所」が、「医療施設」と同数の72カ所となりトップになった。患者が集まりやすくどうしても感染のリスクがある病院と、企業のオフィスなどが同じ感染頻度であることが浮き彫りになった。
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