新型コロナウイルスの感染食い止めのため、小売りでの来店客の密集防止が叫ばれている。政府などが必要に応じた入場制限を呼び掛けているスーパーと並び、焦点となっているのがドラッグストアだ。在宅勤務などで消費が増えた日用品を買いに訪れる人を減らすのは、容易ではない。加えて、マスクやトイレットペーパーを買うための早朝の行列も問題になった。
では、実際にドラッグストアに実際に「殺到」しているのはどの年代で、時間帯はいつ頃なのか。「高齢者は〜」「若者だから」などとどうしても印象論で語られやすいこうした消費者行動や世代差の実像について、購買データによる独自分析で迫った。
分析は、ビッグデータによるマーケティング分析を手掛けるTrue Data(東京・港)が、全国のスーパーやドラッグストアにおける延べ約5000万人の購買情報を活用。レシートに加えてポイントカードによるPOS(販売時点情報管理)データを使い、その中からドラッグストアでの購買情報を抽出した。
さらに、新型コロナ問題が浮上する前に当たる2019年11月の各週の平均集客数を「100」として、浮上後の1〜4月の各週分の数値を算出。各年齢層で、集客数の増減率をグラフ化した。
まず、全体的に増加率が最も突出していたのが2月24日の週だ。ちょうどここは、「トイレットペーパーが品薄になる」というデマがSNSやメディア報道で話題になったタイミングに当たる。
世代別に見た時に、この増加率が最も顕著に上昇したのが中高年、中でも50〜60代となった。10〜40代の伸び率が10〜30%台となったのに対し、50〜60代はいずれも40%超という結果だった。
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