新型コロナウイルス感染症対策の一環として、日本国内でも多くの企業でテレワークが広がった。一方で、どうしてもオフィスに出社しなければこなせない業務もある。その代表格が、契約書や請求書といった紙の書類への捺印(なついん)・製本といった作業だ。
2015年ごろから「どこでもオフィス」という名称で、いち早くテレワークに取り組んできたヤフーでは、紙の契約書の捺印手続きも以前からデジタル化を進めてきた。そして、新型コロナウイルスの影響が長期化する可能性を見据え、取引先との契約手続きを21年3月末までに「100%電子化」することを宣言した。
“はんこ文化”がまだまだ根強い日本で、契約書の100%電子化という目標はやや無謀にも思えるが、なぜあえてその目標に取り組み、どのように達成していく計画なのか。電子サイン化に取り組むヤフーのメンバーに尋ねた。
実際に契約書の取り交わし業務を担っているヤフーの黒岩高光氏によると、同社では2年ほど前から、紙の契約書から電子サインへの移行に取り組んでいた。印刷や捺印、郵送にかかる手間やコストを省けるという理由ももちろんあるが、何より大きな理由は「スピード」だ。
契約書を全面電子化へ LINEの挑戦
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